私たち寛文五年堂は、どんな機械にも負けない便利で高性能な「道具」を使って、うどん作りをしています。
その道具とは、人間の手。人の舌が一番おいしく感じる麺の太さ、心地良い食感を知り尽くした職人が、一本いっぽん丁寧に仕上げていきます。
日本三大うどんに数えられる稲庭うどんの味を守るために。私たちは手作りにこだわり続けます。
本物のうどんのおいしさをどうぞお楽しみください。
美味しいうどんを作るのに、欠かせないもの。
それは、人間の「五感」だと、寛文五年堂は考えています。職人達の仕事は、まず空を見上げることから。
いつも同じ味を保つために、気温、湿度に合わせて、微妙に原料の配合を変えていかなければなりません。
職人の経験だけが頼りの大切な仕事です。
そして、いよいようどん作りの作業へ。寛文五年堂では生地を捏ねる作業から、うどんの裁断にいたるまで、
ほとんどの工程を手作業で行っています。機械のように早く作ることはできませんが、
人の手にしか作れないおいしさが私達のうどんにはあります。三百五十年に渡って受け継がれてきた製法を私達は守り続けています。
私たちは、昔ながらに受け継がれてきた工程を守り、人の手による作業を心がております。
そのため、さまざまな工程が必要になり、効率は良くありませんが、
人の手にしか作れないおいしさがそこにはあると信じています。
うどん作りで一番大切なのは、生地を作るために捏ねる作業。捏ねることで余分な空気を生地の中から押し出す。
最初の寝かせは室の中。温度と湿度が一定に保たれた中で約一昼夜寝かせる。
厚さ15mmほどに延ばす。
包丁で2cm幅に切る。
転がしながら直径1cmほどの丸い紐状にし、同心円を作りながら巻いていく。
稲庭ならではの「手綯い」(縄を綯うように撚りを入れながらあやがけして細くする)の作業。
延ばし棒で強い力を加えて平らにし、麺の中にわずかに残った空気を押し出す。角ができ、麺の厚さも均一になる。
延ばし棒で強い力を加えて平らにし、麺の中にわずかに残った空気を押し出す。角ができ、麺の厚さも均一になる。
ビニールで覆いをし、箱の中で約3時間寝かせる。
乾燥台にかけ、さらに倍に延ばした後、風にあて本干しをする。湿度と空気の流れに気を配り、2回に分けて慎重に干し上げる。
寛文五年堂のうどんの長さは基本的に24cmと41cmです。乾燥したうどんを包丁で切りそろえる。
約摂氏7度に保たれた低温倉庫の中で6ヵ月寝かせる。
職人の手による厳しい選別・検品作業。気の抜けない最後の工程。